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ユーザー会報告

2017 年度 第 2 回 IBC ユーザー会(東京)報告:今の監視運用自動化と 10 年後のシステム運用の理想像とは?

2017 年度 第 2 回 IBC ユーザー会(東京)報告

2017 年 11 月下旬に、当社東京本社のセミナールームにて、2017 年度 第 2 回 IBC ユーザー会が開催されましたので、その内容についてご報告します。

今回は、8 社 12 名の会員様にご出席いただき、4 つのテーマに沿って監視運用の「自動化」についてディスカッションをおこないました。

1. すでに自動化を実施している事項

会員様にアンケートを取ったところ、最も自動化が進んでいるのは「障害対応」という結果になりました。具体的には、障害エスカレーションや切り分け用のデータ収集などにご活用されているようです。ほかにも、社内サーバートラブル時には、自動リカバリーにあわせて社員向けのサーバーに「サーバー異常にて再起動します」というポップアップを出す、ネットワークにおいては、System Answer G2 と連携した自動化スクリプトで制御しているなど、さまざまなご活用法をお聞きしました。

さらに、会員様より自動化に関する事例をご紹介いただきました。

【運用作業の自動化事例】

事業の拡大にともないシステムも拡大したため、これらをシンプル化(集約)し、プライベートクラウドへ移行した。これにより、簡単にVMを作れるようになった反面、VM が増えたことにより作業件数も増え、問題が深刻化した。具体的には、1 件あたりの作業時間は 8 時間、監視件数は月間 10 万件に増大した。

この問題を解決するために、ログの収集・確認の自動化を導入することにした。自動化にあたり課題となったのは、通常業務を優先するため、自動化の対応がなかなか進まないことであった。そこで、自動化推奨チームを作成することで、通常業務と自動化の両立を図った。

今後は、サーバー運用の自動化を検討しており、ネットワークとサーバーの監視を一気通貫で自動化することを目指している。

2. 今後自動化を計画している事項

設定変更、障害対応やセキュリティに注目が集まりました。自動化に対して、汎用的に対応ができる、コストの削減が見込めるなどの前向きな意見もありました。しかし、利用者の知見がなくなるのではないかとの懸念点も挙げられました。

3. 自動化推進の課題

開発費などのコスト面や、自動処理シーケンスの検討時間の捻出、また次世代のエンジニアの育成の妨げになる可能性など、さまざまな課題が挙げられました。特に、熱く議論されたのは、自動化によりトラブル対応ができなくなる、いわゆるブラックボックス化への不安でした。しかし、今後のハイブリットクラウド環境に移行している世の中の状況を鑑みると、単純作業や重複作業など手動では膨大に工数がかかってしまう作業については、自動化を推進すべきではないかという結論に落ち着きました。

4. 10年後のシステム運用の理想像

10 年前から今日までの急速な変化を目の当たりにし、この先 10 年後の姿を予想してみました。このテーマで注目を集めたのは AI(人工知能 Artificial Intelligence)でした。AI によりシステム運用、問題の切り分け、判断、復旧作業、連絡までを実現するだろうと予想し、空いた時間は休みたいという希望も挙がりました。ただ、AI の導入が進むと、インフラ管理の人員需要が少なくなり、エンジニア同士による競争が激化するだろうという見解もありました。いずれにしても、今後ますます AI についての話題が増えそうです。

今回、会員様の自動化へのご意見をお聞きする中で、自動化に対して前向きではあるものの、体制整備や運用不安などが課題であることがわかりました。当社としては、System Answer シリーズの機能拡張やソリューションサービスの拡充、コンサルティングなどのサポートを強化することで、お客様にとって最適な監視の自動化を提供し、皆様の課題解決に貢献できると感じました。特に、System Answer G3 においては、設定・分析・レポートを自動化することで、運用の手順を簡略化し、運用者の作業を効率化することができます。これにより、本来、重点を置くべき事前対策への取り組みが可能になります。

最後には、いかにダイエットは不要かという話題で盛り上がるなど、大変有意義な会となりました。その後は、会場を変えた懇親会にて、カロリーを気にせず、楽しく親睦を深めました。

本ユーザー会にご興味がございましたら、担当営業までご連絡ください。多くの会員様のご参加をお待ちしております。

【ご出席いただいた会員様(順不同、敬称略)】

  • 株式会社エーティーワークス
  • 岡三情報システム株式会社
  • 株式会社寺岡精工
  • 三菱重工業株式会社
  • ヤマトシステム開発株式会社

他 3 社

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