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コラム

第42回:コンサルティングサービスで運用課題を解決

今回のコラムでは、弊社 IBC がおこなっているコンサルティングサービスの内容についてご紹介したいと思います。弊社は性能監視ツール System Answer シリーズを自社開発するメーカーではありますが、一方で社名(IBC: Internetworking & Broadband Consulting)にもある通り、コンサルティングサービスを始めとして ICT インフラの運用にまつわるさまざまな製品の提案や SI サービス、最近ではクラウドインテグレーションを提供する企業であるというところが大きな特長となっています。

もともとは、ネットワークのアセスメントをおこなうための SE ツールとして、マルチベンダーで構成された ICT インフラの性能情報を簡単に詳細に把握する手段として、製品開発をスタートしたということをご存じでない方が多いのではないかと思います。

一般的にコンサルティングというと対象範囲は多岐に渡りますが、弊社がおこなっているのはインフラ全般のコンサルティングとなり、もう少し噛み砕いていうとお客様が利用されているネットワーク・サーバーインフラの性能情報をもとにしたボトルネックの調査や、定常的な性能分析による障害予兆の把握、適切なインフラのサイジングや構成変更などの対処方法をアドバイスさせていただくようなサービスを提供しています。これらのサービスをデリバリーするのが私の所属しているコンサルティング部となります。

主な役割は、製品や技術サービスといったソリューション提案時にお客様の環境や課題をヒアリングし、技術的な解決方法をご提案するプリセールスや、新規サービスの検討、実際のコンサルティングサービスの提供、SI サービスの提案から提供、セミナーの講師など多岐に渡ります。プリセールスからサービス提供まで一貫して対応することで、お客様とのコミュニケーションロスも少なく、安定したサービスを提供することができることも重要なポイントと考えています。

コンサルティングサービスの中軸となるのがレポーティングサービスです。定型的なフォーマットに縛られず、お客様の目的に沿った形でレポーティングをおこない、分析結果から得られたアクションアイテムには重みづけをおこない、お客様に優先度の高いものから対処していただけるよう工夫しています。最近では性能指標公開サービス Global Baseline で得られた値との比較、他のお客様での事象や分析事例、最新のトレンドを踏まえ、分析結果を導き出すことができていることも IBC ならではの特長といえるでしょう。

我々はお客様と同じ目線でサービスを提供したいと考えています。一方的に分析結果をお伝えするのではなく、お客様に気づきを与え、課題を共有し、共に解決策を検討することを重要視しています。

お客様のビジネスや業務、インフラ環境はさまざまです。理想をいえばこれがいいというのはわかっていても、限られた予算や人的リソースで対処できる範囲は限られます。そんなお客様の状況も理解した上で最適な解決策を導き出しますので、当然この分析結果を導き出す過程ではお客様も一緒になって課題解決にあたるという意識がとても重要になります。お客さまの環境は誰よりもお客様がよくご存知ですので、我々はお客様の環境をよく知るということが第一のステップとなります。そして、各機器から得られた性能情報だけではなく、時には取引量などの業務データも参考にしながら分析をおこないます。多くのお客様は、その後の対策や対策をおこなった後の経過についても、一緒に確認をさせていただいています。

このように、レポーティングサービスを通じてお客様のことをよく理解し、各システムの特長を理解することで、次に起こすべきアクションが決まってきます。

その結果、ネットワーク全体の構成の見直し、新システムへの移行に関するご相談、運用全般に対するご相談を多くいただくようになってきました。

これはとてもありがたい話で、我々もできることであれば、お客様のお役に立つサービスやプロダクトは積極的に取り組んでいきたいと思っています。

そこで、コンサルティング部では既存の System Answer シリーズにまつわるサービスだけでなく、広くお客様のお役に立てるような新規サービスの立案を積極的におこなっています。System Answer G2 の Log Option Quality Analyzer Option の提供もそのひとつです。

これ以外にも、IBC Solution という位置づけで他社製品の取り扱いの検討、System Answer G2 との連携を通して我々ならではの切り口でお客様の運用をサポートできるような製品ラインナップを充実し、従来のレポーティングサービスだけでなく、次期ネットワークインフラを検討する際のアドバイスやベンダーコントロールといったコンサルティングサービスも提供するようになってきました。

このようにコンサルティング部では、System Answer G2 だけでなく、広くお客様のニーズや我々が考える最適な運用を支える製品の検討やサービスの立てつけをおこなっています。

最近のお客様の困りごととしては、Office 365 導入後の遅延の原因調査やネットワークインフラの見直しといったご相談をいただくことが多くなってきました。

クラウドサービスを利用することによって、社内で閉じていたトラフィックが外部に抜けるようになり、想定以上に負荷が上昇し、Proxy や Firewall のリソースがひっ迫し、遅延を引き起こすといった事象が多く発生しています。

また、ボトルネックの特定だけでなく、導入検討の段階から現状調査としてトラフィックの解析やネットワークインフラの稼働状況を可視化し、その上で最適な構成をお客様と共に検討するといった内容のご相談も多くいただいております。

これからは、単純にオンプレミスのサーバーを IaaS に移行するだけでなく、さまざまなクラウドサービスを連携して利用する、いわゆるマルチクラウドの環境がより加速してくると考えられます。サーバーの仮想化からプライベートクラウド、そしてパブリッククラウドといったハイブリッドな環境が当たり前となり、クラウドについてもさまざまなクラウドサービスが混在するマルチクラウドの環境下で、よりシステムは複雑化していきます。

システムには性能監視が重要です。これは、障害を検知するための仕組みではなく、性能を管理するという目的で手段を選択する必要性があり、安定的にネットワークインフラを運用する上で、この取り組みはとても重要な課題であると考えます。

いま性能管理に課題を抱えていたり、何か運用におけるお困りごとがあるお客様は、ぜひ弊社まで一度ご相談ください。

by コンサルティング部 明星 誠

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