VMware/サーバー/ネットワーク監視ツール
COLUMN
2012.05.31

第13回:SNMP監視の可能性と新たな挑戦

今回の「kanshi de mirai」は、SNMP監視の新たな可能性について、実体験を踏まえてご紹介したいと思います。

10年間マルチベンダ環境の「見える化」をテーマに、様々な機器のプライベートMIB調査や検証を繰り返し、製品へのテンプレート化を進めてきました。
スイッチ、ルーター、ファイヤーウォール、ロードバランサー、アプライアンス装置、データベース、サーバー、UPS、プリンタ、無線AP、環境装置など、現在70メーカ以上のプライベートMIBが機器型番毎に精査・体系化できており、日々お客様の要望をきっかけに更新と追加を進めています。
マルチベンダー対応機器一覧

ファームウェアバージョンが上がることでMIB構成が変化したり、機器の再起動によってインデックス番号がずれてしまう機器など、監視対応にとても苦労した機器も多々存在します。今では、そのような経験・苦労がノウハウとなり、お客様にご満足頂ける製品サポートサービスを支えています。

さて、今回ある特殊機器のMIB調査・対応依頼をきっかけに新たな性能監視分野を発見することができました。 それは、あるケーブルテレビ事業者様へのご提案から始まりました。

都市・地方問わず、地域密着型のサービスを提供するケーブルテレビ事業者様は全国に1,000弱程存在します。インターネット接続サービス、mailサービス、電話サービス、放送サービスなど提供しているサービスは多岐にわたっています。実は、ケーブルテレビ事業者様での弊社製品導入実績は多数あり、従来、情報系サービス(インターネット、mail、電話など)のインフラ性能監視としてご利用頂いております。
なかでも、CMTSのプライベートMIBとしてCisco uBRやARRIS C3/C4などにも対応しており、
S/N比やその他機器性能の情報を豊富にテンプレート対応しています。
ただ、最近ではサービスの光化も進んできており、インフラ設備機器も大きく変化しているのが実情です。

サービスの光化は放送サービスも同様であり、同軸ケーブルで配信されていた放送サービスも、今では「光テレビ」等の名称で光化が全国で進んでいます。
また、顧客満足度の向上のためサービスの品質管理を意識される経営者層の方々も多くいらっしゃいます。
このような背景を理由に、このケーブルテレビ業界における光放送サービス設備機器の性能監視・品質向上が弊社にとって新たな挑戦となったのです。

光放送サービス設備機器に該当するものとしては、光送信機や光増幅装置、光アンプなどが上げられます。
システムの構成例としては、JDS、UHF局からの電波をヘッドエンド(ケーブルテレビ事業者様センター)で受信・変換をおこない、さらに、そこからサブセンターを経由して、加入者の宅内へ放送データとして配信されているのです。
このようなネットワークシステムを構成する機器の性能監視をSNMPで行い、光出力レベルや機器の物理的故障(電源・ファン等)の早期発見、障害予防保守を行うことがお客様からのご要望でした。

今回、ご依頼を頂いた機器は、株式会社ブロードネットマックス社製の光アンプ・光スイッチです。
従来は、機器が出すログを専用ソフトで監視し、障害や異常を検出していました。もちろん、ログ監視となるため障害事後対応となり、サービス品質の維持・向上の観点では課題が多くありました。

お客様・機器メーカ様のご協力を頂き、MIBファイルやSNMPWALK結果を照らし合わせ、取得可能項目を調査していくと、意外に豊富なプライベートMIBが定義されていることが明らかになったのです。

【光装置スイッチ】
– 基盤温度 / 光入出力レベル / LD1バックモニタパワー / 光反射減退量 etc・・・
【光アンプ装置】
– ユニット系光入力レベル etc・・・

一般的なネットワーク機器のようにCPU使用率やメモリー使用量などの項目はありませんが、機器性能を判断することができる情報が存在します。なかでも、放送サービスとして体感的な品質低下(ブロックノイズ)に直結する光入出力レベルは、品質管理には必要不可欠となります。
実績として、運用面ですでにこの項目の定常的(1分間隔)監視を行い、光入出力レベルのばたつきや低下(異常)を早期検知し、サービスが完全にダウンする前に対策検討と改善アクション(機器交換・チューニング等)が迅速に実現できる効果をお客様の声として、頂戴することができています。

これまで、死活監視(障害発生事後対応)で運用していたケーブルテレビ事業者様における光放送サービスで、性能監視・障害予防保守を可能にしたことは非常に大きな1歩であり、今後進むであろう光放送サービスの普及とその市場ニーズに必ずやお役に立てるものと確信をしています。

今回の事例はケーブルテレビ業界における新たなSNMP監視の可能性・発見となりますが、世の中にはまだまだ、このような「隠れたMIB情報」、「潜在的な市場ニーズ」があるのではないでしょうか。
既存の固定概念にとらわれず、お客様や取引ベンダ様の声を糧に、SNMP監視の可能性をより一層広げていきたいと強く感じています。
また、国や業種に問わず、ITを利用したインフラがものすごいスピードで増加する中で、SNMP監視の面白さを改めて感じることができました。

「えっ?あの機械・機器の性能がSNMPで監視・取得できるの?」
そんなお客様のいい意味で驚くお顔がもっと見れるよう、弊社の日々の向上心・努力はますます加速していきます。

次回のテーマは「皆に役立つネットワーク監視へ」です。

by コンサルティング部 セールスグループ 梶田 将成

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