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ユーザー会報告

第 8 回 IBC ユーザー会(大阪)報告:システム運用の自動化 / 効率化の取り組み状況と推進するうえでの課題

2019 年度 第 8 回 IBC ユーザー会(大阪)報告

2020 年 2 月上旬に、第 8 回 IBC ユーザー会(大阪)が開催されましたので、その内容についてご報告します。

今回は、8 社 11 名の会員様にご出席いただき、NEC 神戸データセンターを見学させていただきました。その後、データセンター内の会議室にて、「自動化 / 効率化」についてディスカッションをおこないました。

まず、効率化したい業務を挙げていただいたところ、最も多かったのは障害発生検知、エスカレーション、原因切り分け、原因分析、レポート作成など障害対応に関する業務でした。既に効率化を実施している業務としては、障害対応以外ではセキュリティ関連が多く見受けられ、脆弱性管理、セキュリティインシデント対応、マルウェア感染端末遮断などに取り組まれていました。セキュリティについては Windows 10 の管理が話題となり、WSUS や BranchCache で苦労した話や失敗談が複数の会員様から紹介されました。

また、効率化を推進するうえで留意すべき点をお伺いしたところ、まず何を効率化すべきかを整理することが重要であるとのご意見が複数ありました。効率化に適さない業務として、イレギュラーなもの、新しいもの、定型でないもの、頻度が低いものといったご意見がある一方で、コストが高いもの、回数が多いもの、内容が単純なもの、ミスの可能性があるものという優先順位で効率化を実施すべきとのご意見もありました。効率化と人材育成はトレードオフであるとのご発言もあり、自動化をあまりにも進めてしまうとセンスやノウハウが失われてしまい、ベンダー提案の妥当性を判断できなくなると警鐘を鳴らす方もいらっしゃいました。

次に、自動化を実施している業務についてお尋ねしたところ、「障害発生検知、エスカレーション」と「アカウント追加・削除・変更」といった Active Directory 連携との回答が多いという結果になりました。特に AD 連携については、適当なツールがないためスクリプトで作り込んだ、Lotus Domino や PowerShell と連携してアカウント登録するなど、会員様ごとにさまざまな取り組みをされていました。自動化を実施するために導入したシステムについても、運用自動化プラットフォーム、コンフィグ自動収集ツール、RPA、ID 管理ワークフロー化ツール、監視ツール、AWS 関連のセキュリティチェックツールなど、用途に応じて多様なツールを各企業でご利用になっています。

最後に、自動化を推進するうえでの課題や障害をお聞きしたところ、誤検知や過検知による製品やサービスといった本業への影響を懸念する声が複数挙がりました。セキュリティ関連ではどこまで権限付与をおこなってよいものか、サーバーやネットワーク機器などのハードウェア関連では古いものをいかに終息させていくかといったお悩みもありました。自動化についても効率化同様に、自動化すべきものとそうでないものを効果を見極めたうえで取捨選択することが大切であるとのご発言がありました。

引き続き、別会場にて開催された懇親会で、会員様同士で親睦を深めていただきました。

本ユーザー会にご興味がございましたら、担当営業までご連絡ください。多くの会員様のご参加をお待ちしています。

 

【ご出席いただいた会員様(順不同、敬称略)】

  • 株式会社イルグルム
  • 株式会社エクセディ
  • 株式会社カワニシホールディングス
  • 京セラ株式会社
  • 株式会社東研サーモテック
  • 株式会社ニチリン
  • 三菱日立パワーシステムズ株式会社
  • ヤマトシステム開発株式会社

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