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コラム

第20回:SDN(Software Defined Networking)に対するIBCの取り組み

今回のコラムでは、SDN(Software Defined Networking)についてお話させていただきます。

早速ですが、SDNについてどのようなイメージをお持ちでしょうか。昨年から各社の製品リリースが相次ぎ、メディアでも多数取り上げられていますが、よく目にするメリットとしては次のようなものがあると思います。

  • 既存ネットワークの物理的な制約から解放される
  • スイッチへの個別設定が不要となる
  • ネットワークの構築が迅速になる
  • オンラインでの設定変更が容易になる
  • 他アプリケーションと連携し、自動運用が構築できる

SDN製品はまだ市場に出始めたばかりで、本格採用はまだ先のことと考えている方も多いと思います。では、今後SDN製品を検討する上で、日常の運用についてはどのように考えれば良いのでしょうか。

いくつかの製品では、複数のネットワークを1つの基盤上に構築することを可能にするネットワーク仮想化の機能を持つものがあります。ユーザーが仮想ネットワークの定義を行うことにより、コントローラがスイッチを動的に制御する仕組みです。

このような製品では、これまで物理的な制約によって障害範囲がある程度局所化されていたものが集約され、障害時のリスクは高まります。各個別のネットワークが基盤に与えている負荷の把握も難しくなります。さらに、サーバーに近いエッジまでの仮想化を行う場合には、仮想マシンのマイグレーションにより、常にトラフィックの傾向が変化し続けることになります。

このようなネットワークに対して、IBCでは次のような観点を運用・管理のポイントとして考えています。

  • ネットワーク仮想化基盤全体として、リソースの状況はどうか?
  • スイッチ単体、コントローラ単体ではどうか?(オーバーレイの場合にはHypervisorへの負荷はどれくらいか?)
  • この基盤上にどのくらいの仮想ネットワークを追加できるか?
  • 特定の仮想ネットワークがリソースを専有していないか?
  • リソースが逼迫し始めたので、スイッチを追加したほうがよいのでは?
  • ハードウェア障害により影響を受ける仮想ネットワークはどれか?

SDNを採用することで、様々なメリットを享受できる一方、これまで以上に性能を把握しておくことが重要となってきます。System Answerシリーズでは、これらの情報を取得し、既存ネットワーク・サーバーと併せて、タイムリーに情報提示可能な機能の実現に向け、製品を開発していく予定です。

by 技術部技術支援グループ 古明地 宏洋

次回のテーマは「かゆいところに手が届くツール」です。

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