システム性能低下が発生した際のユーザー問い合わせに対する対応スピードも劇的に変化した。ドリルダウン形式で監視画面から性能情報が確認できるため、レスポンス悪化の問題切り分けが迅速にできる。ネットワークの問題であれば、問題発生個所を素早くかつ的確に特定できるし、サーバーの問題であればサーバー担当に確実にエスカレーションすることができる。弊社のように担当部門が複数にわたっている環境では、初動を素早くおこない、責任範囲を明確にすることが非常に大切である。

実際の問題対処の事例として、異常トラフィックが発生した際に、WAN→ルーター→スイッチ→ポートと調査を行っていく中で輻輳が発生しているポートを突き止めて、そのポートを抜き差しすることで問題を解決することができた。System Answer ではデータ収集間隔が1分間であるため、実際のシステムの稼働状況を把握できることや、マウスで選択するだけでグラフ間隔を任意に変更できることが精度の高い分析に繋がっている。
また、2011 年にTIS、ソラン、ユーフィットの3 社が合併して、東京地区オフィス統合に伴う東京本社移転の際には、システムも集約してセンター拠点を構築したため、ネットワーク監視の重要性がクローズアップされた。そこで、System Answer を活用してWAN 回線での帯域不足による遅延が発生していないかどうかを注意深く監視した。原因箇所の特定をおこなうことで、ユーザーへの影響を最小化することができた。
従来、レポート作成にはCSV 形式で基礎データを出力した後にグラフ作成を手動で実施しなければならなかった。月次の作成工数としては50 ホスト/1,000 項目を対象に5人/日を要していた。年間で考えると約480 時間にも達する。
System Answer を利用することで月次でわずか3時間ほど、年間でも約36時間で完了することができた。削減できた時間は、本来注力すべき問題分析や推測に費やすことで生産性の高い業務が実現できている。
