2009 年にデータセンター統合のタイミングで、物理から仮想化をおこない、2011 年ごろからマルチクラウド環境へシフトした。現在ではメインインフラ、パブリッククラウド、セキュリティなど用途に応じてインフラ基盤を選択している。今回 System Answer G2 を導入した ELIXIR はセキュリティ基盤となり、商用環境だけではなく、そこにアクセスする専用の VDI 環境もあった。かつセキュリティを高めるため、提供しているサービスの規模と比較して機器数も機器の種類も多く、運用監視が非常に大変であった。
CASE STUDY
導入事例・導入実績
ネットワーク機器の高精度なリソース監視と正確なキャパシティ管理の実現
株式会社リクルートテクノロジーズ
リクルートは各種サービスを提供することで利益を生み出す事業会社と、各事業会社に専門的なサービスを提供する機能会社に分かれている。リクルートテクノロジーズはこの機能会社の 1 つで、リクルートキャリアやリクルートジョブズといった各事業会社に IT サービスとネットマーケティングのサービスを提供している。
- 設立
- 2012 年 10 月 1 日
- 資本金
- 1 億円
- 従業員
- 701 名(2019 年 4 月 1 日現在)
- 所在地
- 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー
- 事業内容
- リクルートグループのビジネスにおける IT・ネットマーケティングテクノロジーの開発・提供
- 開始
- 2016 年 9 月 System Answer G2 導入
- 用途
- リソース管理
- 規模・対象
- 開発(27 台)・本番環境(67台)の 2 系統 ファイアウォール ロードバランサー L3 スイッチ L2 スイッチ など
【G2 と Cacti の長期データ比較】
- ネットワーク機器の高精度なリソース可視化
- 長期データが平均値で集約されずに確認可能
- 1 分間隔のデータ取得
例えば、トラフィックにおいて比較してみると、 System Answer G2 は 1.2 G と計測しているが、 5 分間隔監視の Cacti では 550 M と値が集約されている。より正確なキャパシティー管理を実現するためには細かい粒度での監視が重要。
導入背景
採用理由
System Answer G2 の導入前は、リソースのしきい値監視を JP1 、可視化は Cacti によっておこなっていた。性能に異常が発生していても、しきい値内の動作では検知できず、しきい値の設定についても、明確な指標がないことが懸念点であった。
また、リソース監視が必要な項目は多種多様であり、機種数も多いことから監視項目や MIB の調査が大変であった。この問題は、しきい値監視だけではなく、可視化にも当てはまる。さらに、可視化については、長期間のデータになると値が集約され、正確なキャパシティ管理がおこなえなかった。これらの課題解決を目的として、System Answer G2 を導入することにした。
事前にネットワーク検証環境でトライアルを実施しており、操作感や各種機能について好感触を得ていた。本番環境に最小構成で導入した際に Cacti との比較をおこない、ネットワーク機器への適用に効果があることが判明した。その後、インフラメンバーへデモを実施したところ、VMware API 監視も活用価値があったため、本格導入に至った。
効果・感想
これまで Cacti では、機器登録と MIB 登録を専任者によって実施していたが、System Answer G2 は直感的な操作が可能なため、誰でも監視登録がおこなえるようになった。従来のフローでは、5 工程かかっていたが、導入後は、3 工程にまで削減できた。
また、手間がかかっていた監視項目と MIB 調査が不要になったことも大きい。System Answer G2 には、あらかじめ監視項目のテンプレートが用意されているため、監視登録に専任者を設ける必要がなくなった。これにより、他チームの作業負荷軽減や登録までのリードタイムを短縮することができた。
今後のプラン
現在、ネットワーク機器では可視化のみをおこなっているが、今後は、しきい値監視やしきい値内での異常動作検知を目的としてベースライン監視をおこない、System Answer G2 の活用範囲の拡大をしていきたい。
また、ELIXIR ではパケットキャプチャ装置を導入しており、この装置と System Answer G2 は連携することが可能なため、リソース監視をトリガーとしてパケットキャプチャを自動的に開始するといった連携をおこないたい。