東証が定めるマーケットアクセスルールの中に、2021 年 1 月より「発注抑止機能導入の義務付け(異常なトラフィックを検知できる仕組みを導入し、検知した場合は即座に止めること)」という項目が新たに導入された。
auカブコム証券ではそれに対応するため、「取引所ゲートウェイや発注サーバーから異常な SYN トラフィックや SYN パケットが出ており、かつその SYN パケットに対して ACK 応答がないものを一定率検知すると、アラートを発報する」という仕組みを採用した。
これを実現するために導入したのが ネットフロー解析ツール Flowmon である。Flowmon では、キャプチャーしたデータをネットフロー化し、個々の TCP セッションを見える化することができる。
2022 年 5 月にリリースされた G3 の「Flowmon 連携機能」では、Flowmon で取得したデータを G3 の画面上で確認できるようになり、G3 で取得している他のデータとの比較がより容易になった。
auカブコム証券のシステムでは、物理的な入り口となるゲートウェイは 1 か所だが、「kabuステーション®」などのアプリや PC 取引サイトなど、通信先のサービスが多岐にわたる。サービスごとの分析をおこなうには Flowmon で取得したネットワークトラフィックの内訳データの活用や、分析時間のさらなる短縮には Flowmon と G3 との連携が必須だと考える。