CASE STUDY

導入事例・導入実績

基幹システムの性能監視にSystem Answerを導入。安定した性能確認を実現し、今後のBCP対策にも期待

System Answer
流通・卸売・小売業

イオンモール株式会社

イオンモール株式会社

イオンモールでは、基幹システムを構成するグループウェア環境 やファイルサーバ環境の監視にアイビーシーのネットワーク監視 アプライアンス製品である「System Answer」を採用。死活監視だけでなく、性能監視やファイルサーバのディスク容量不足などを視覚的に把握できるようになり、システムの運用監視作業を大幅に効率化した。今後は、監視対象の拡大や、BCP対策への展開も視野に入れている。

イオンモール株式会社

設立
1911年11月
所在地
千葉県千葉市美浜区中瀬一丁目5番地1
資本金
166億7700万円(2011年7月現在)
事業内容
大規模地域開発およびショッピングセンター開発と運営、不動産売買・賃貸・仲介を展開。現在、海外を含む58店舗のショッピングセンターを運営している。
ホームページ
http://www.aeonmall.com/

導入背景

・サーバ上のサービスの稼働状況を監視したい

・ファイルサーバのディスクの空き容量の推移を把握したい

採用理由

・アプライアンス製品で導入が容易

・コスト以上の性能が期待できる

・既存システムを変更せずに導入できる

効果・感想

・リソースの増設の最適化

・システム導入コストの削減

・システム運用の効率化

・レポーティングサービスの活用によるシステムの最適化

今後のプラン

・BCP対策への有効活用

・他システムへの監視範囲の拡大

「輝きのあるまちづくり」に向けITがさらに重要に

「ひとも、まちも、きらきら」というコーポレートメッセージに基づき、経営理念である「輝きのあるまちづくり」を目指すイオンモール株式会社(以下、イオンモール)。地域社会、行政、NPO、テナント企業、協力企業、地権者、投資家など、街づくりにかかわるすべてのパートナーとともに、「驚き、感動、喜び」のあるまちを創造し、地域で生活する人々の、彩りあるくらしを実現するための取り組みを展開している。

国内外に58店舗のショッピングセンター(SC)を展開(2011年8月現在)するイオンモールでは、「お客さま第一」という基本理念をより一層推進することを目的に、「海外シフト」「都心シフト」「シニアシフト」という、大きく3つの戦略を推進。海外シフトでは、国内の事業展開を強化していくことはもちろん、中国をはじめとするアジア地域への事業拡大を推進しており、2020年には国内外の店舗数の比率を同等にする計画という。

また都心シフトでは、これまで郊外を中心に出店してきたSCを、都心にも積極的に出店していく計画。さらにシニアシフトでは、これまで30代のニューファミリー層をメインターゲットとして行ってきた店舗作りを、今後は団塊の世代をはじめとするシニア層にもターゲットを拡大した店舗作りを行っていく計画だ。

管理本部 システム部 部長の安井淳氏は、「急速な事業拡大にあわせて、IT活用の重要性も年々高まっています。その一方で、ビジネスに対するITの依存度が高くなってくると、システムの信頼性が非常に重要になってきます。この信頼性の確保をいかに担保するかが、IT活用の大きな課題のひとつでした」と話している。

MOSSやファイルサーバの性能監視が課題に

イオンモールでは、Microsoft Office SharePoint Server(MOSS)をベースに構築したグループウェア環境を活用し、情報共有を行っている。このシステムは、クラスタリング構成により運用していたが、メインのサーバーがサービス停止しても、待機系のサーバーに切り替わらない事態が発生し、Pingによる死活監視だけでは状況を即座に把握できないという問題が発生した。

管理本部 システム部 管理システムグループ 加藤純平氏は、次のように語る。「以前より、グループウェア環境の監視状況が思わしくないと感じていました。特にグループウェア環境は、基幹システムのひとつでもあるので、停止してしまうと業務効率にも影響があり、早急な対策が必要でした」

グループウェア環境では、サーバーの死活監視のための仕組みは導入されていたが、この仕組みだけでは、今回のようなサービスの異常に気がつけなかった。またファイルサーバーの監視においても同様に、ディスクの空き容量やCPU使用率、メモリー使用量などの変化や傾向を簡単にかつ視覚的に把握することができなかった。

管理本部 システム部 管理システムグループ マネージャーの岡野有二氏は、「以前よりシステムの監視体制が甘いのではないかと感じていました」と話す。そこで、システム構築に必要なツールの選定からシステム開発まで、広範囲のサポートをイオンモールに提供している株式会社NSD(以下、NSD)に相談したところ、アイビーシー(IBC)のネットワーク監視アプライアンス製品「System Answer(システムアンサー)」の導入が提案された。

操作性やコストパフォーマンスを評価

イオンモールでは、2010年11月にSystem Answerを導入し、グループウェア環境とファイルサーバー環境の監視を開始した。グループウェア環境では、サーバーの死活監視はもちろん、サービスの稼働状況やクラスタリングの状況なども監視している。またファイルサーバー環境においても、死活監視のほか、ディスクの空き容量やCPU利用率、メモリー使用量などを監視している。

System Answerを採用した理由を安井氏は、次のように語る。「System Answerは、アプライアンス製品であり、導入しやすく、かつコストパフォーマンスが高いことを評価しました。また、既存のシステムにエージェントソフトウェアを導入する必要がなく、容易な操作で、さまざまな分析が可能な面も高く評価しています。必要とするすべての機能を搭載していたのがSystem Answerでした」

System Answerの操作性について加藤氏は、「視覚的にも、直観的にも、分かりやすい操作性だったので、性能確認は非常に楽になりました。また、画面のイメージが上司に報告しやすいレイアウトになっているのでレポート化が容易な点も気に入っています。さらに、現場レベルで重要となる細かい要件に関しても、簡単に設定できるのは非常に便利です」と話している。

レポーティングサービスの活用も大きなメリット

System Answerを導入した効果を加藤氏は、次のように語る。「従来、どのタイミングで、どれだけのファイルサーバーのディスクを増設すればよいかを判断するのは難しい作業でした。しかしSystem Answerを導入したことで、今後は適切なときに、適切な容量のディスクを増設することが可能になりました」

たとえば、ディスクを増設する場合に、併せてバックアップサーバーを増設する必要があるかどうかをSystem Answerで確認。現状のバックアップサーバーで十分に対応でき、増設が不要であることが確認できたことからシステム導入コストを大幅に削減することができた。

またNSDの勧めにより、テナント管理システムの現状を把握することを目的に、System Answerを使用してサーバーの性能監視を実施。現状のサーバーのスペックで増設をおこなうことなく運用できることが確認できたことは、System Answerを導入した大きな効果だった。

さらに、「現在、利用している外部のメールサービスの仕様で、System Answerのアラートメール配信が、うまく機能しなかったのですが、IBCに機能追加を行ってもらうことで、アラートメールを受け取れるようになりました」と加藤氏。

WANトラフィックの最適化をおこなうアプライアンス製品であるSteelheadのMIB情報を取得してもらい、その有効性を確認することも可能になった。加藤氏は、「短期間で柔軟にカスタマイズしてもらえることも、IBCが自社開発しているSystem Answerならではの効果でした」と話している。

そのほか、IBCのレポーティングサービスを活用することで、ファイルサーバーのCPU使用率が予想以上に高い数値で推移していることを把握。特に必要ではないサービスがCPUに負荷をかけていることがレポートから分析できたことから、不要なサービスを停止することで、ファイルサーバーのCPU使用率を下げることもできた。

岡野氏は、「System Answerのログが一定期間蓄積されたので、レポーティングサービスを活用してみませんかという提案がIBCからありました。このレポートは、システムの担当者が集まってシステムを評価するときの”ネタ元”にもなりました。単にレポートのみを提供されるだけではなく、IBCの性能分析の専門家も交えた意見交換ができたことが、レポーティングサービスを利用した最大のメリットでした」と話している。

BCPやシステム監視拡張にも期待

イオンモールでは、今後はMOSSやファイルサーバーのみでの利用から他のシステムや各SCで運用しているシステムについてもSystem Answerを活用した監視も検討している。岡野氏は「現行の単純なPing監視で十分なシステムと、アプリケーション監視やトラフィックなどまで見るべきシステムとを住み分けを実施し、監視の最適化を行っていきたいと考えています」と話す。

また安井氏は、「3月の東日本大震災以降、事業継続計画(Business Continuity Plan:BCP)に対する注目度が高くなっており、BCPの確立は次に解決すべき大きな課題となっています。こうした状況において、System Answerがどのような役割を担っていけるのかということを検討していかなければなりません」と話す。

「障害の検知と即時対応という面が強く求められますが、BCP対策の面でもSystem Answerが有効に活用したいと思っています。これまでにも多くのベンダーと協業してきましたが、今回は一緒になって問題を解決しましょうというスタンスで、親身になってサポートしてもらえました。NSDおよびIBCには大変感謝しており、今後も引き続きサポートを期待しています」(安井氏)

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