IBCの新入社員。情シスに配属され、IT障害と奮闘中。

週末は趣味の波乗りに行くことで癒されている。

たかしが困っていると現れるIBCのベテラン社員。IT障害をゼロにするために日々精進している。

「たかしよ、前回の話はちゃんと覚えておるかのう？」

「はい！妖怪のくだりでノリツッコミがうまくなったことをお褒めいただきました！」

「そうじゃったな、お主も腕をあげたのう、、、っておい！」

「失礼しました！健康状態の把握と予兆検知が重要だということ、よく分かりました。でも長老、その次に具体的に何をすれば良いのかが気になって夜も眠れません。」

「ほほう、よほど気になっておるようじゃな。では、具体的な話をしよう。まずは、稼働データを正確かつ詳細に蓄積する仕組みを作ることが第一歩じゃぞ。」

「稼働データですか？それって、どのくらい詳細に記録する必要があるんでしょう？」

「たとえば、CPU使用率を考えてみるがよい。平均値が60%と出ておっても、短時間で90%を超えるスパイクがあれば、それが原因でシステムが遅くなる可能性が高い。詳細な粒度でデータを記録しておかねば、そのスパイクを見逃してしまう。」

「あっ、それって僕がいつも見逃している部分かも…。平均値ばかり見ていて、大丈夫だと思い込んでました。」

「多くの者がその罠にはまるのじゃ。データを1分単位、場合によってはそれ以下の粒度で記録し、詳細な情報を蓄積することが大事じゃ。それを怠れば、障害の兆候は霧の中じゃ。」

「でも、そんなデータを長期間保存していたら、ストレージがパンクしませんか？」

「鋭い質問じゃな。そのために、監視ツールの選定が重要になる。最近のツールはデータを効率よく圧縮しつつ、詳細な情報を保持できるようになっておるのじゃ。」

「なるほど。でも、どんなツールを選べばいいのか分からないです。OSS系のツールを使っているんですが、正直あまりうまく使いこなせていません。」

「わしも昔は同じじゃった。若い頃、わしもOSSツールで運用監視を頑張っておったが、限界を感じたことがある。使い方に苦労し、サポートも少なく、何度も壁にぶつかった。」

「長老でもそんな経験があったんですね。そこからどんなことを学んだんですか？」

「わしはその時、監視ツール選定の重要性に気づいたのじゃ。単に無料だからといって飛びつくのではなく、自分たちの業務に合ったツールを選ぶべきだと。特に、障害対応のスピードと正確性を高めるには、どんなデータが必要で、それをどう見せるべきかを考え抜いたのじゃ。」

「なるほど…。その考え方、今のIT業界でも通用しますか？」

「もちろんじゃ。ただ、最近はクラウド環境やサイバーセキュリティの問題も加わり、さらに考えることが増えた。しかし、どんな時代でも基本は変わらん。ICTインフラのパフォーマンスを詳細に分析することが、全ての土台になるのじゃ。」

「クラウドやセキュリティも重要…。じゃあ、土台がしっかりしていないと、それらも危険ということですね？」

「その通りじゃ。稼働データを詳細に記録し、可視化して分析することで、ボトルネックを特定できる。そして、それに基づいて具体的な対策を講じれば、システム全体の安定性が向上する。これを怠れば、上に何を積み上げても不安定じゃ。」

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「ありがとうございます、長老！次はツールの選び方について教えてほしいです。」

「よかろう。第三弾では、ツール選定について話そう。世の中には多くの選択肢があるが、比較と検討を怠れば、失敗を招くこともある。次回を楽しみにしておれ。」

「はい！今から次回が待ち遠しいです！」

「ほほほ、よい心がけじゃ。」