CASE STUDY

導入事例・導入実績

大量のデータ通信をおこなうネットワークの安定稼働を実現
~ 性能管理だけではなく、ネットフローの解析もおこない迅速な障害対応を目指す ~

System Answer G3
情報通信業

株式会社サイバーコネクトツー

株式会社サイバーコネクトツー

株式会社サイバーコネクトツーは、福岡県福岡市博多区に所在するゲームソフトの企画・開発・販売を事業内容とする日本の企業である。ゲーム制作において、アイデア段階からゲームシステムの設計・プログラム・デザイン・サウンドに至るすべての制作プロセスを自らおこなう「こだわりの技能集団」だ。
代表作に 『 .hack 』 シリーズ、 『 NARUTO− ナルト − ナルティメット 』 シリーズ、 『 ドラゴンボール Z KAKAROT 』 、 『 ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル R 』 、 『 鬼滅の刃ヒノカミ血風譚 』 などがある。 2010 年に東京に開発スタジオをオープン。 2021 年には自社初のパブリッシング 『 戦場のフーガ 』 をワールドワイドで発売。さらに 2023 年 5 月に続編である 『 戦場のフーガ 2 』 を発売した。

株式会社サイバーコネクトツー

設立
平成 8 年(1996 年)2 月 16 日
資本金
40,000,000 円
代表
代表取締役 松山 洋
従業員数
249 名(2023 年 3 月現在)
所在地
福岡市博多区博多駅前1-5-1
事業内容
家庭用ゲームソフト企画・開発・販売
導入内容
開始
2018 年 3 月 System Answer G2
2023 年 1 月 System Answer G3、Flowmon
規模・対象
2,000 項目 博多本社、東京支社のモントリオール支社※の物理サーバー、FW、L3 スイッチ、クラウド環境
※モントリオール支社は 2023 年 7 月末をもって閉鎖を発表しております。

■ゲーム業界特有の事象

ゲームとして遊べる状態にしたパッケージデータを各協力会社へ共有する際、クラウドに転送し、そこからデータをダウンロードする仕組みを独自に構築している。1 日に 1.5 ~ 2 TB のデータをクラウド上に転送しており、他業種と比べて圧倒的に多い。このデータ共有の際、通信の輻輳が発生してしまう。
輻輳が発生するのは黄色の部分(本社からインターネットへ繋がる回線)。これによりネットワーク機器の処理速度低下やパケットの破棄が起こってしまい、ユーザーが「通信が遅い」と感じるようになる。この事象解決のために G3 や Flowmon を活用し、通信状況を可視化することによって、現状を分かりやすく現場の担当者・プロジェクトメンバーに伝えることができ、非常に役立っている。

導入背景

2018 年より社内インフラ監視ツールとして、アイビーシーのネットワーク性能監視ツール System Answer G2(以下 G2)を利用していた。G2 の導入前はフリーツールなどを利用し監視運用をおこなっていたが、ツールを使いやすくカスタマイズするにはそれなりの知識を要するため、特定の担当者へ依存する属人的な運用となっていた。また、リアルタイムでの状況監視のみだったため、原因特定がうまくできず、有効な障害対策を施せずにいた。G2 を利用し始めてからは取りためたデータを遡って後追いでも調査がおこなえるようになり、根拠を持った具体的な再発予防策を立案することができるようになった。

そんな G2 が保守満了を迎えるため、性能監視ツールを更改しなければならなかった。さらに今後、大規模な社内ネットワークの更改を予定しており、今まで以上に監視対象範囲が広範囲になることから、System Answer G3(以下 G3) への切替の検討を開始した。

採用理由

現状、監視対象に当たる機器は 15 台程度だが、今後 10 倍となる想定でいる。これらの監視登録を 1 台ずつ手作業で実施するのは、時間も労力もとられてしまい大変である。 G3 には、監視対象機器の SNMP 等のテンプレートや監視の自動設定が標準機能として搭載されているため、簡単に監視機器の登録がおこなえるところに魅力を感じた。

また、ネットワークフロー分析に特化した製品である Flowmon も合わせて検討をしていた。Flowmon では取得情報を円グラフや時系列グラフで表示可能であり、画面がとても見やすく、直感的に操作ができた。これによって部内での情報共有が円滑になり、初めて画面を見る人にも事象の説明がしやすくなると感じた。実際にデモ画面を見たところ、度々発生していた「複数台のサーバーから一気にデータ転送がおこなわれてしまう事象」もいち早く発見することができると思い、採用に至った。

効果・感想

G2 の利用期間中、機器の入れ替えをおこなった後に新たな監視対象として登録をしていなかったサーバーがいくつかあった。これらを G3 へ切り替えたタイミングで登録し機器の監視をおこなったところ、ある特定のサーバーでデータの輻輳が発生していることがわかった。Flowmon で詳細に分析してみると、パケットの破棄が発生しているためデータが何度も再送されてしまっていることが原因だった。パケットの破棄が発生しないようなデータ転送方法の検討をプロジェクトチームへ依頼する際、Flowmon の視覚的にわかりやすいグラフ表示によってスムーズに状況が伝わり、迅速に見直しをしてもらうことができた。

G3 で機器の稼働状況の監視や障害予兆の把握をおこない、Flowmon で詳細に分析および解析をし、事象内容の確認、対応をしていく流れを確立することができた。

今後のプラン

今回 G3 と Flowmon を導入したのは、今後実施される予定の大規模なネットワーク更改に向けて、きちんとネットワークの監視がおこなえる環境を整備するためであった。クラウド環境のストレージやベアメタルサーバーのリソース、クラウドを繋ぐネットワークも含め、日々監視をおこないネットワークの安定稼働を実現している。効率的なネットワークの運用および監視を通し、プロジェクトへ貢献していきたい。

昨今、監視をおこなうべき対象が増加し、クラウドや仮想基盤の利用や冗長化などによってネットワークの構成自体も複雑化している。これらのインフラを効率的に使用することは、これからの時代に必須条件となってくる。より安定した環境をユーザーに提供していくため、G3 と Flowmon の連携機能なども活用していきたいと考えている。

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